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人は「認知バイアス」がかかってしまう

全国的に雨模様で、梅雨を通り越した大雨になっている地域もあるようです。
気温や気圧の変化は、心と体にも影響を及ぼしてしまいます。

今日、何となく気分がすぐれない、イライラしている、という方は
天候の影響を受けているかもしれません。

「こんな天気だし、仕方がない!」と
天候のような「自分の力」ではどうすることもできないような影響は
落ち着いて受け止めていくといいですね。

さて、本日は先ほどの「仕方がない!」というような
「思考(考え方)」についてのお話です。

人は誰でも、「固有の思考」「思考の偏り」をもっています。
みんながみんな同じように考えるということは決してありません。

このことは皆さん今までの経験上でよ~~~く!ご存じだと思います。
自分の考え方と相手の考え方が違うことで、嫌な雰囲気になったり
トラブルになったりしたことが多かれ少なかれあるのではないでしょうか。

「脳」というものは本当に不思議なもので、自分が信じたものを、早々に覆す
ことが難しくなってしまうのです。ここに、苦しさが出てきてしまいます。


それでは、この「脳」が巻き起こしてしまう皆さんが陥りがちな
「思考の偏り」の一部をご紹介致します。

「認知バイアス」は「思考の偏り」と言うことができます。「先入観」「思い込み」などとも表現できます。

私たち人間が陥りがちな「認知バイアス」には多くの物が存在しているのです。

例えば、約束の時間ぎりぎりにも関わらず、道は大渋滞。近道を探り、裏路地に車を進入させました。
しかし、裏路地は工事中で通行止め。Uターンも上手くできず、結局元の道に30分かけて戻り、大遅刻。

こんな時、「元の道で行けばよかった…」という考えが浮かんできます。
「最善を尽くそうと思ったのだから仕方がない」と考えられる人は少ないでしょう。

後悔をする。ということになるのですが
これは、「事前に予知できた」ということが前提となっていなければなりません。
そうでなければ、後悔は尽きることがありません。
「本当は予知出来て、避けることができた」ということであるのなら
後悔も仕方がないのでは?と思いますが…

「事が起こってしまった後」で
「あの時ああすれば、こうすれば…」という思考に
私たちは陥りがちです。

このことを「認知バイアス」の中でも「後知恵バイアス」といいます。
「やっぱり~」「だと思った!」というものも
「後知恵バイアスがかかっている状態」になります。

終わった後だと、その事実が現実となってしまうので
もうそれしか見えないような状態です。

しかし、そうではありません。
そのことが発生する前には、その時の全力で努力をしたり
その時の必死さで最善の行動をとったりしていることが多いはずです。
第三者からみて、「さぼっている」「だらしがない」と見えることもありますが
本人の、現状今ある力を出していた、と考える方がいいでしょう。

後になれば
「もっとできた」「なんであそこでやらなかったんだ」
と考えることが「できてしまう」ので
その先に進めなくなってしまうことがあります。

この先より良くするための「材料」としてはいいですが
後悔のための「バイアス」は、見直していきたいものです。

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