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従おうと思う相手とそうではない相手

人は、「この人だったら話を聞こう。」「あいつの言うことは絶対聞かない!」
このようなことが起きます。

単純に好き嫌いから発生することもありますし、今後のことも考えて、ということもあるでしょう。

「合う、合わない」「気分」だけで起きてしまっていたら、この社会は無秩序なものとなり、みんなが自分の好き勝手をしてしまうことになります。

では、相手の話を聞こう。従おう。という認知は、どのようなものからくるのでしょうか。

社会心理学者フレンチとレイブンが、社会的勢力(権威への服従を引き起こす力)を5つに分けています。

○報酬勢力・・・報酬を与え、服従をさせる
○専門勢力・・・その道の専門家として影響を与え、服従させる
○正当勢力・・・目上の立場(上司・先輩)としての力で服従させる
○参照勢力・・・相手の好意や敬意によって服従させる
○強制勢力・・・罰を与えることで服従をさせる

このように、5つの勢力が存在することを伝えています。

「服従」という言葉だときつく感じるかもしれませんが
自分が意識的・無意識的に感じている上下関係のようなものとなります。
このことにより、集団、組織の中の秩序が保たれ、スムーズに活動を進めることができます。

しかし、それとは逆に、「個人」にとっては弊害も生じてしまうことも多くあります。

このような力が働いている中では
「間違っている」ということを感じたとしても
そのことを伝えたり、自分だけ従わなかったりするということが
難しくなってしまうのです。

このことにより、不正に加担してしまったり、内部告発ができなかったりと
自分の中の「正義」を裏切ってしまうことになることがあります。

この世の中には「社会的勢力」というものが存在し、このような力はどこにでも
働いているのです。

この「社会的勢力」に反発し、自分の「正義」をつらぬいてください、
ということではありません。

「社会的勢力」
このような力が、この世の中には存在しているんだ
という、ぼんやりではなく「はっきりとした知識」をもち、
「自分自身を楽に」したり
「今後の行動計画を立てていく上での参考」にしていただければ…。

そのような思いで、本日は「社会的勢力」についてお伝え致しました。


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